Fleur de Noir

日々の思いの丈、フィギュアスケート、映画、本、TV、もろもろ。

『ハイスクール・オーラ・バスター』

思えば、私が小中学生の頃、多分今30代~40代くらいの人が子供の頃は、ライトノベルの隠れた全盛期でした。

当時まだ“ライトノベル”という言葉は生まれてなかったけど(“少女小説”と呼んでいたかも?)、講談社ティーンズ・ハートやホワイト・ハート、集英社コバルト文庫などのシリーズが本屋にずらりと並び、女子小中学生に絶大な人気を誇っていたのでした。


本の奥付を見れば、10刷以上も版を重ねていて、1刷につき何部刷っていたのか分からないけど、相当売れていたと思われます。

最近は“ライトノベル”という言葉が生まれたり、ライトノベル出身の作家が直木賞を取ったりと、一定のポジションを確立しているなあ、と思っていたけど、よく考えたらティーンズ・ハートやコバルト文庫を読んで育った世代(=私たち)がそのまま大人になっただけなんですね。

愛読者の一部は、好きが高じて出版社に就職したり、編集者になったりして、ライトノベルの地位向上に貢献してきたことでしょう。

藤本ひとみとか、一部の作家は純文学(?)に転向したりしてますが、基本的にはライトノベルそのものの評価が上がっているように思います。

 

かく言う私も、小学校高学年~中学生にかけて、ライトノベルを読み漁ったものです。

風見潤の『幽霊事件シリーズ』に始まったのだけど、恋愛ものばっかりのティーンズ・ハートにはほとんど読むものがなく。。。

そんな時、ひょんなことからコバルト文庫の目録を入手して、興味のある作家をあ行から全部読む…などという無茶をしておりました。


中でもハマりにハマっていたのが日向章一郎の『放課後』&『星座』シリーズと、若木未生の『ハイスクール・オーラ・バスター』、通称オーラバ。

日向章一郎の方は、段々と設定が迷走しだしたので、途中から放置してたのだけど、若木未生のオーラバだけは、大人になってもずーっと読んでいました。

複雑な人間関係とか、若干歴史を絡めたストーリーとかも私好み。

が、途中から発行のペースが遅くなったと思ったら……。
ちっとも新刊が出なくなった。

作者が病気をしていたなどもあったようですが、あれは、作者がコバルト文庫とケンカしたな……。
今や、他のシリーズも全部違う出版社から刊行されてます。

 

と、ゆーわけで、前置きが長くなりましたが、5月17日の新刊発売をとてもとても楽しみにしていました。


何せ、前作で里見十九郎が術力を失うという緊急事態に直面したまま、7年も時が止まっていたのですから!!

 

※以下、ネタバレ

 

 

 しかし、しかし、、、あの終わり方は一体……。

十九郎が「伽羅王を討つのは俺だ」とか、修羅場に水沢諒が登場したところで終わるとか、希沙良の精神状態とか、あそこで終わるとか、ありえないだろ!!

 

作者はあとがきで、もう1冊分、里見十九郎の物語があり、その後に斎伽忍の物語がある、と書いてますが……。

どんな結末でもいいから、とにかく登場人物全員が幸せになれる終わりを迎えて欲しい、と切に願う。
あと、全ての謎がクリアになることも……。

九那妃が何故に妖者方に寝返ったのかの真相は未だ読者には知らされていません。
ここまで読む限りは、鷹木文彦こと雷将勝呂が何かの暗示をかけてるとしか思えないんだけど。

 

追記:2019年10月にシリーズ最新刊出ます(笑)

この記事で言及されているのは、

ですが、2019年10月に新刊が出ます(笑)。

上で紹介した「斎伽忍の物語」が始まる?かな?

前作から大分経ってるので、私も記憶が曖昧です……。

 

他、記事中で紹介したラノベはこちら。

清里幽霊事件 (講談社X文庫―ティーンズハート)

清里幽霊事件 (講談社X文庫―ティーンズハート)

 
放課後のトム・ソーヤー (放課後シリーズ) (コバルト文庫)

放課後のトム・ソーヤー (放課後シリーズ) (コバルト文庫)

 
牡羊座は教室の星つかい (星座シリーズ) (コバルト文庫)

牡羊座は教室の星つかい (星座シリーズ) (コバルト文庫)

 

ラノベたくさん読みましたが、放課後と星座だけはずっと好きで、今も捨てられずに持っている……(笑)。