Fleur de Noir

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【映画評】『パフューム――ある人殺しの物語』

『パフューム――ある人殺しの物語』を見てきました。

感想はと言うと……。

“すごい映画”だった。。。
この一言に尽きます。


何がすごいかって、「映像化不可能と言われていた小説の映画化」とか、「何万人の視聴者が『確かに香りを感じた』と言った」とか、世間で言われてるような評価もそうなんだけどね……。

何1つとして,

  • 無駄なカット
  • 無駄なシーン
  • 無駄なエピソード

がないこと!!
原作も凄いのだろうけど、脚本と絵コンテと音楽とキャストと撮影テクニックと……、感性に訴えるものを緻密なまでに計算し尽くした努力の結晶。

私たちクリエイターは無意識にやっていることだけど、感性=右脳に訴えるものを、左脳で構成しなおして、見る者の右脳に訴えかける。

この技術に1点のムラも、漏れも、無駄もないって、ほんっっっっっとうに大変なんです……(^^;)

どんな名作だって、観終わった後には「そういえばあの人はどうなったんだ?」と思ったり、ストーリーを理解するために記憶の端に追いやられるシーンが存在したりするものですが、この映画にはそれがない。

私は多分、普通の人よりもたくさん映画を観てる方だと思うけど、それでも5年後の記憶に残る映画は、1年に1本か、多くて2本。
その中には感動した映画、泣ける映画、好きな映画……と色々あるけれど、“凄い映画”と呼ぶに相応しいモノっていうと、2000年の1月に見た、リュック・ベッソン監督の『ジャンヌ・ダルク』まで遡ってしまう。
何年かぶりにパンフレットも買ってしまったよ……。
(思い出す限り『ショコラ』以来)

ただ、リッパロロジストの端くれである(と勝手に思っている)私ですら、「うっ。」っと思ってしまうかなりエグイ描写の数々。
一応PG-12指定されているけど、R指定でもいいのではないかと……(@__@;)
18禁、とまでは言わないけど10代の子にはきっとこの映画は理解できないと思うので、それでも良い気がします。

エンディングもとてもここでは書けないような衝撃の結末だし(汗)。

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