スケート・カナダ雑感(男女ショート・ペア・アイスダンス)
スケート・カナダ、終了しましたね。
放映はまだですが……。
とりあえずSPの結果を踏まえて。
●男子シングルSP結果
1位:ハビエル・フェルナンデス(西)
2位:無良崇人
=====================
6位:小塚崇彦
無良は、4回転とコンビネーションジャンプがGOEで引かれた以外はほぼノーミスの演技でした。
TESだけなら1位のハビエルを上回っていますが、PCSが全て7点台。
ここが伸びてくると、世界選手権でも上位に食い込んできそうです。
PCSのアップはスケーティングを磨くことと、実績を積むことでしかできないので頑張ってほしいですね。
ハビエルは、オリンピックを経て大きく化けた選手の一人と言って良いでしょう。
昨シーズンの世界選手権でも素晴らしい演技を魅せてくれましたが、今シーズンのSPも非常に彼に合った選曲だと思います。
今はまだ振付をこなすのに精一杯という感じで表現は荒い部分が目立ったので、シーズン後半に向けて育ててほしいですね。
小塚はいま一つ乗り切れていないような、中途半端な感じがしました。
やはり、怪我の状態が万全とは言えないのでしょうか。
あと何シーズン滑るつもりなのかにもよりますが、手術をして一度リセットするのも選択肢の一つかな、とも思います。
なんとかもう一度、かつての輝きを取り戻してほしいです。
●女子シングルSP結果
1位:アンナ・ポゴリラヤ(露)
2位:アシュリー・ワグナー(米)
3位:アリーナ・レオノワ(露)
4位:宮原知子
5位:本郷理華
後輩からの突き上げに後塵を拝していたレオノワが復活しました。
彼女もまた、表現の部分ではかなり抜きんでた選手です。
今回のチャップリンも、随所に織り込まれたパントマイムの振付を滑りこなしていましたし、あの笑顔も彼女の魅力をとても引き出していました。
どんなフリーを用意しているのか楽しみです。
ジャパン・オープンでは不本意な結果に終わったアシュリー・ワグナーが2位。
彼女は長くアメリカ女子シングルの第一人者でしたが、主要国際大会ではびっくりするほど実績がないんですよね……。
プログラムでは強い女のイメージを打ち出した演技が特徴ですが、最近は後輩のサマンサ・シザリオが同じようなイメージで何となくキャラがかぶる気がするのは私だけでしょうか。
かつて「ブラック・スワン」で魅せてくれた狂気と迫力のある演技をまた見たいものです。
日本勢は宮原が4位で本郷が5位。
順位としては微妙なラインですが、本郷理華はノーミスの演技でPBを更新しているので今後に繋がるSPだったと思います。
シニアグランプリデビュー戦ということで、“シニアの壁”に阻まれたかなという印象。
PCSの底上げが今後の課題ですね。
というのも年下の宮原と比較すると、スケーティングは宮原に軍配が上がります。
宮原も悪くない演技でしたが、米露の3選手に後れを取る形となってしまいました。
最初のコンビネーションジャンプがアンダーローテーションを取られているのは???という感じなのですが……。
解説の織田氏も大丈夫だと言っていたし、スローで見ても回っているように見えますけどね。
ただ、このSPは表情演技がぐっと良くなっているので、表現面にも期待できそうです。
放映がないペアとアイスダンスは最終結果からの気になる点を少し。
ペアは地元カナダのデュアメル・ラドフォード組が優勝。
2位と3位に中国・ロシアの若手がそれぞれ入っています。
アイスダンスもカナダ勢が1・2フィニッシュ。
パッと見たところ、優勝したウィーヴァー・ポジェ組しか聞き覚えのあるカップルがいないので、やはりエキシビジョンでチェックしようと思います。
男女シングルの最終結果も既に出ていますが、深夜の放映を見てからまた書く予定です。