Fleur de Noir

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世界選手権開幕!

今季最終戦、世界選手権が開幕しました! 
例年、オリンピックシーズンの世界選手権は消化試合気味になることが多いけど、ペア・男子シングルにおいてはメダリストも含め有力選手が出揃い、非常にレベルの高い大会となりそうです。 
中でも五輪で力を出し切れなかった選手、悔しい思いをした選手がその雪辱を晴らすために神演技連発してくれました。 
特に男子は五輪が大自爆大会になってしまったこともあり、世界フィギアに懸ける選手も多かったのでは、と思います。 

ペアでは、五輪で銅メダルに終わったサブチェンコ・ゾルコビー組がSPを首位で折り返し、2位にはカナダのデュアメル・ラドフォード組、3位にオリンピック銀メダルペアのストルボワ・クリモフ組がつけました。 
カナダのペアは国内選手権1位でソチに乗り込んだのに、オリンピックでは同じカナダのムーア=タワーズ・モスコビッチ組に追い越されてしまい悔しい思いをしたし、サブチェンコ・ゾルコビー組も金メダル候補として臨んだソチの悔しさをぶつけてほしいと思います。 
ストルボワ・クリモフ組は、オリンピック銀メダルがまぐれではなかったと、フリーのアダムス・ファミリーで証明してくれるでしょう。 

高橋・木原組はSP17位でまたもやギリギリのところでフリーに進めず。 
でも、自己ベストをマークしての結果だから仕方ない。 
五輪から更にスケーティングに磨きがかかり、何よりリフトの安定に成長が見られました。 
来季は、サイドバイサイドのジャンプを確実に決め、ツイストリフトはトリプルにして世界トップクラスの仲間入りを果たして欲しいです。 
リフトの土台も安定したので、来季からはディフィカルト・ポジションも取り入れられるのではと期待しています! 


そして男子!
町田樹がSPの自己ベストを大幅に更新する98.21をマークし、首位に立ちました。 
この世界選手権は羽生の独壇場くらいに思ってたので、個人的には大どんでん返しな感じです。 
町田は世界選手権のタイトルを手にする大きなチャンスを得たので、このチャンスをものにできるか、が明後日の見どころになりそう。 
ハビエルも自己ベストを大きく更新したし、ベルネルや閻涵も良い演技をしてTOP6入り。 
改めて、今季はオリンピック出場選手のうちTOP12くらいが団子状態の大混戦模様だったんだなと実感しました。 

羽生は五輪王者の肩書がプレッシャーになったのか、かなり硬かったように感じました。
リンクに乗った時と滑り出しの表情は良い感じでしたが、最初の4回転の前に「ふぅーーー」っと息を吐き出してるのを見て、「危ないな」と思いました。 
そして案の定、4回転トゥループで転倒。 
しかしその転倒で力みが抜けたのか、後半の2つのジャンプはGOEモリモリで決め、
スピン・ステップALLレベル4! 
PCSも全選手中トップの45.50をマークし、五輪王者のメンツは保ちました。 
けど、世界フィギアのタイトルを取ってオリンピック金メダルがまぐれではないことを証明してほしいと思ってたけど、ちょっと難しくなってきたかも……。 
自己ベストを基に電卓を叩けば羽生がハビエルをわずかに上回るけど、この調子だとまっちーもハビエルもフリーでも自己ベスト更新しそうだし、羽生にとっては五輪王者よりも世界フィギアのタイトルが遠いという謎の展開にたらーっ(汗) 
でも、久々に追う立場になって、“挑戦者”という気持ちを新たにできたと思うので、フリーで神演技をして、驚異の200点越えに期待したいです。 

そして3週間前に出場が決定した小塚崇彦が持てる力を出し、6位でSPを折り返しました。 
四大陸でも非常に伸びのあるスケーティングを魅せてくれましたが、そこからジャンプも修正して、4回転以外ほぼノーミスの素晴らしいSPでした。 
今季のSPは五輪に向けた勝負プロだったと思うけど、小塚のスケーティングをもってしても滑りこなすのにここまでかかったという、難度の高すぎるプログラムだなーと改めて。 
もう少し滑りやすい曲を選んでいれば、今季の結果は全く違ったものになっていたかも知れない。 
小塚の活躍もあって、男子シングルは2011年以来の日本人3選手全員がTOP6入り! 
日本男子黄金時代再来の狼煙を上げたとも思える男子SPでした。 
五輪では、羽生とチャンの金メダル争い、3~12位の選手での銅メダル争いという二極化が見られましたが、世界フィギアはTOP3全員に金メダルの可能性、TOP6全員にメダルのチャンス、という大波乱の幕開け。 
明日のアイスダンス・女子SPも楽しみですね。