結弦語録
まずは、羽生時代の到来を予言しているかのようなこちらの発言から。
「大きな目標は、オリンピックで金メダルをとって、そして引退。もちろんソチ五輪の目標ではないですよ。ソチではまだ19歳ですから、男子で10代で金メダルは難しい。そんなのは、史上初じゃないですか?もちろんソチだって頑張りますが、金メダルを考えているのは、ソチの次のオリンピックです。でもオリンピックの前に、まずは世界チャンピオンになりたい。もし世界チャンピオンになれたら……そこからは、勝ち続けたいです。」
(羽生結弦著『蒼い炎』、2012年、扶桑社、P.159)
「ソチ五輪の目標ではないですよ。」と言ってるけど、4年早く目標を達成してしまったw
「勝ち続けたい」と言ってるので、世界選手権4連覇、五輪2連覇を本気で目指してもらいましょう。
そして、彼の天才ぶりを表すコメントを。
出典は、中野友加里著『トップスケーターの流儀 中野友加里が聞く9人のリアルストーリー』、2013年、双葉社、共にP.137より。
「佳菜子とも話したんだけど、私たちはふたりともループが苦手なんです。佳菜子と結弦君の対談を読んだ時も、「ループは『しゅっ!』てやれば跳べるんだよ」って佳菜子に言ってたでしょ?その「しゅっ!」てのがわかんないんだよ!って、ふたりで言い合ったの(笑)。」
↑自体は中野さんの台詞ですが、その中に羽生君のコメントが隠れています。
そしてさらに、
「楽なんです。アクセルは、しゅっ!ってやれば、しゅっ!って跳べるんですよ。」
“しゅっ!”って何だ!?
長嶋茂雄の「あとはバァッといってガーンと打つんだ」と似たものを感じます(笑)。
また、前出の『蒼い炎』でも、ジャンプに関して凄いこと言ってます。
「ふだんから僕は『イメージする』ことを大事にしていて、ジャンプを跳ぶ時もけっこうイメージトレーニングを重視しています。調子がいい時には、自分が跳ぶ瞬間のフォームが、跳びながら3Dで見えるんですよ。『あ、今、ここが曲がってたから、ちょっと直そう』って自分で分かる。本当に調子がいい時は、360度、視界がすべて見えるんです。」(P.63)
男の子は、物心ついた頃から誰に教わらずとも、車や動物を上や斜めから見たような立体的な絵が描ける……という話を聞いたことがあるけど、男性が持つ生来の理系頭が強いタイプなのかなーと思う。
そして、各種インタビューや会見でのコメントが素晴らし過ぎて、唖然としてます。
キャラ作ってるんじゃないかと思うほどなんだけど、多分素なんだろうなー。
“町田語録”が話題になった日本男子フィギアですが、“結弦語録”もなかなかです。