Fleur de Noir

日々の思いの丈、フィギュアスケート、映画、本、TV、もろもろ。

衝撃の女子SP

羽生が金メダルを獲った時は、アドレナリン大放出で(笑)全然眠くならなかったんだけど、今日はもうテンションだだ下がりで、終わった後ご飯食べて寝てしまった。。。

さて。。。 
今日未明、ソチ五輪フィギアスケート女子シングルSPが行われ、日本人選手は「これ以下はない」というくらいの結果になってしまった。 

今回の五輪、団体戦から一貫して見えた採点の傾向は、 

  • ジャンプの回転不足には厳しい判定 
  • コンビネーションジャンプの判定も厳しい 
  • ルッツとフリップのエッジエラーは甘め 
  • ジャンプの失敗があると、演技構成点も各0.5~1点マイナス 

という感じなので、やはりあそこまでジャンプを失敗してしまうと厳しい結果になる。 
鈴木明子村上佳菜子は、それぞれ1つずつジャンプの失敗があり、更に村上はスピンのレベルが1となってしまい、55点台と低めの点数になっている。 
では、TOP6と日本人各選手の感想を順位順に。 

金妍児(74.92) 
まあ、色々言われてきましたがやはり実力はあったんだなー、という。 
女子SPとしては、最も難しいジャンプ構成で挑んできた。 
しかし、4年前ほどのスピード感はないように思える。 
というか今思えばやはり、4年前のスピードとオーラは半端なかった。 
けど彼女のプログラムは私、007しか記憶にないんだよね。 

アデリーナ・ソトニコワ(74.64) 
コンビネーションはトゥループトゥループと最も簡単なものだったんだけど、スピン・ステップがオールレベル4! 
実は技術点が一番高かったのはソトニコワだった。 
彼女は最も難しいルッツ・ループの3-3を持っているので、今日のフリーでどんな構成にしてくるかで、金メダルの可能性は十分にあると思う。 

カロリーナ・コストナー(74.12) 
当日の朝に、ジャンプの構成を難しいものに変えたとか! 

1か月前にSPの曲を新しくしたとか!

色々試したことが全て上手くいっている状態。 
メダルの期待がない団体戦で“試し滑り”ができたことが、彼女にとって非常に良かった。
アヴェ・マリアのゆったりした音楽と、彼女の伸びのあるスケーティングがマッチした非常に良いプログラム。 
PCSは全選手中トップです。 
今までメンタルが弱くて演技の出来の差が激しかったが、ここにきて花開いた印象。 

グレイシー・ゴールド(68.63) 
無難にまとめた感じではある。。。 
正直、ほぼ記憶にない。 
ただ、可愛さだけなら、今大会で李子君と2TOPは確実(←おい) 

ユリア・リプニツカヤ(65.23) 
実は団体戦で彼女をSP・FS共に起用した時は正直驚いた。 
リプに賭けているというよりは、ソトニコワを温存しているのではないか、と感じたほど。(本当に温存してたのはペアとアイスダンスで、かつ若手に五輪の舞台を踏ませるためだったと思う。) 
結果、団体戦のあとリプニツカヤに過剰な注目が集まり、ソトニコワはその影で着々と練習を積んでいけただろう。 
3Fの転倒は、その重圧が影響したとしか思えない。 
金メダルは無理だろうが、フリーで逆転の可能性は残っている。 

アシュリー・ワグナー(65.21) 
最初のジャンプで回転不足を取られたのが痛かった。 
GOEも抑え気味で得点が伸びず。 
強烈な印象を残すプログラムが多いけど、得点にはなかなか反映されないんだよね。 
今後、技術面のブラッシュアップが必要かも。 

鈴木明子(60.97) 
とにかく最初のジャンプの失敗が悔やまれる……。 
あれがなければ、TOP6いけたかもしれないのに! 
次のコンビネーションも回転が詰まった感じでGOEでマイナスされてるし。 
しかし、スピン・ステップは全てレベル4! 
特にダブルアクセルからのステップシークエンスは圧巻でした。 
フリーでは、全日本の時のような演技で悔いなく滑ってほしい。 

村上佳菜子(55.60) 
彼女もジャンプの失敗が悔やまれます。 
スピンのレベル1って……。どんなスピンだったか。 
もう見たくないから見ないけども。 

浅田真央(55.51) 
正直、金メダルは難しいんじゃないかと思ってた。 
けど、ここまで酷い結果は予想してませんでした。 
ジャンプ全滅だったものね。 
彼女の課題はメンタルだよなー。 
五輪への思いを強く抱き過ぎたこと、そして周囲が過剰な期待を寄せ過ぎたのがいけなかったのかも。 
そして、トリノでは2か月程の差で五輪の出場権を逃し、バンクーバーは実力で銀をもぎ取ったけど、最後の五輪で魔物にのまれるっていう、8年間、オリンピックの女神にそっぽを向かれ続けている。 
しかしジャンプ以外の要素は加点ももらって、PCSも8点台と悪くない。 
もう失うものはないので、FSで底力を見せてノーミスの演技、8トリプルを見せてほしい。 

こうなると、俄然メダル争いに注目が集まってきた感じ。 
金メダルは技術力のソトニコワか、表現力のコストナーか、総合力の金妍児か……という様相になってきた。 
誰でもいいから、金妍児の連覇を阻止してくれ(笑)。 
3人のうち誰かが脱落すれば、TOP6にはメダルの可能性ありそう。 
鈴木明子も番狂わせが起きれば可能性はゼロではないけど、かなり厳しい……。 
浅田と村上はフリーで巻き返して入賞を狙いたい。