復活の浅田真央と鮮烈デビューの宇野昌磨~Japan Open 2015
お久しぶりです。
いよいよ、2015-16シーズンが本格的に開幕ですね!
本戦の開幕は、今月末のスケートアメリカですが、その前のお祭り騒ぎ!ジャパンオープンが行われました。
今大会、かつてないほどの顔ぶれが揃ったと思います。
日本選手はともかく、海外勢は「あー、出る人いないんだろうな~」という布陣になることも多いのですが、今年は全チームが「国別対抗戦と間違えてないか!?」と思うほど、ガチでTOPレベルの選手が揃いました。
チーム・ヨーロッパからは、2人の世界チャンピオンと五輪金メダリストが、チーム・アメリカからは、かつての絶対王者チャンと、全米女子2TOPが。
そして日本チームも負けていません。
前世界女王と昨シーズンの世界選手権銀メダリスト、男子のジュニアチャンピオンというTOPクラスのメンバーが揃いました。
結果は日本チームの圧勝でしたね。
この大会は、メンバーというよりも各選手の“仕上がり具合”が勝敗を左右しますが、日本選手は全員良い仕上がりだったと思います。
宮原と宇野などは、逆に仕上がり過ぎてて不安になるくらいです。。。
これがピークでありませんように!
今回、浅田真央の復帰戦ばかりが注目されていましたが、最初に会場のボルテージを最高潮まで高めたのは、今季シニア本格参戦の宇野昌磨。
2度の4回転とトリプル・アクセル!
しかも2回目の4回転を後半に!2Tもつけました!
そしてそれ以上に目を見張ったのが、この新しいプログラム「トゥーランドット」。
「トゥーランドット」といえば荒川静香のイメージが強いですが、確実にこのプログラムは、荒川さんに続き宇野の代名詞ともなるでしょう。
また、後半の4回転の直前にちょっと休む、というプログラムの構成も巧いな~、と。
シーズンの終わりにどこまで育つのか、今から楽しみな名プロです。
他、コンビネーションが抜けるミスがあったものの、今シーズンの戦いに向けて不安になる要素はありません。
この「蝶々夫人」も彼女の新しい世界を切り拓いてくれたと思います。
あの衣装、素敵ですね。
とても印象的だったのが演技後のインタビュー。
今までは、この演技だとできなかったところばかりを気にしていたように思いますが、それを「まずまずの出来だったと思う」と言えるようになったことが彼女の成長かな、と。
いい意味で肩の力が抜けて余裕が生まれ、それがいい方に作用してくれればと思います。
宮原知子の新しいフリーもいいですね!
初恋の初々しい感じがよく出ている良いプログラムだと思います。
PCSの伸びがイマイチなのはやはりキャリアの差でしょうか。
今しか滑れないプログラムだと思うので、若さを活かして可憐に演じてほしいです。
以下、海外勢での個人的な注目選手。
●エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)
あのプログラムは重い!
重い曲というのは曲調に引きずられてどうしてもスケーティングが重くなりがちですが、まさにそんな感じでした。
が、彼女の表現力と強靭な精神力をもってあのプログラムを滑りこめば、これから良いものに仕上がってくると思います。
彼女も真央ちゃんと同じく復帰戦。
世界選手権に出ていないので、真央ちゃんよりも実践から離れていた期間は長いですね。
まだまだ滑りこみが足りてない感じはありましたが、さすが五輪チャンピオン!という演技でした。
今シーズンの仕上がりが楽しみです。
余談ですが、真央ちゃんが滑り終えた後、彼女が真っ先に真央ちゃんとハグしてたのがちょっと嬉しかったvv
●パトリック・チャン(カナダ)
シーズン前のインタビューで、
「僕はユヅルがやらないことをやるよ。だって彼も、僕がやらないことをやっているのだから。」
とコメントしていましたが、確かにあのプログラムはチャンにしかできない!
前半、ほぼステップだけで構成されていてほとんど“漕ぎ”がなく、ステップからそのままジャンプも跳ぶ。
もう、凄いとしか言いようがない。
彼はまた、宇野の演技を見て「僕からしたらクレイジーだ」とコメントしていますが、いやいや、3年前までの、世界選手権3連覇当時のあなたの演技も充分クレイジーでしたよ、と言いたい(笑)。
てゆーかあのフリーも、他の選手から見たらかなりクレイジーですよ。
そして今月末からはいよいよグランプリ・シリーズが開幕します!
まだ、今シーズンのプログラムの全貌が明らかになっていない選手もたくさんいますので、今シーズンはどんな闘いが繰り広げられるのか、とても楽しみですね!