Fleur de Noir

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【劇評】『奇跡の人』

今日は舞台『奇跡の人』を見に行ってきました~☆
言わずと知れた、三重苦のヘレン・ケラーと、その家庭教師、アニー・サリバンの闘い(笑)の物語です。


今まではヘレン役を新進気鋭の演技派の若手が、サリバン役を大竹しのぶさんが演じるのが定着していたのですが…。

今回はヘレンが石原さとみさん、サリバンが田畑智子さんでした。
私は3年前(だったと思う)の、鈴木杏×大竹しのぶVer.の舞台も見ていたので、この配役には若干不安だったんですが・・・。

凄かったです!!

まず、ヘレンは喋れないから科白がない。
(あっても、ワー!とかウォー!とか雄叫び?ばっかり)
動きでしか気持ちを表せない、非常に難しい演技なんです。
石原さんは自分の気持ちを伝えられずもどかしく思うヘレンを見事に演じ切っていたと思います。
前回もそうだったけど、幕末モノやサスペンスものより、アクロバティックな舞台なんですよ、これ。

あとサリバンは、大竹さんは天才なので、彼女の心の機微をホントに巧く演じてたと思うけれど、田畑さんの方が彼女の実年齢に近い分、等身大の演技が共感を呼び起こす感じで、とっても良かったと思います。
サリバンて、ベテラン教師のイメージだけど、実はケラー家に来たときは20歳の新米教師だったんですよね~。

でも、それ以外の脇役の共演陣は、叫びすぎて科白がよく聞き取れなかったり、複数の人の科白がかぶってしまったりして、ちょっと難ありでした。
まあ、ほとんどの人は石原さんと田畑さんを見に行ってると思うから、別にいいのかも知れないけど。