Fleur de Noir

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マスコミは本田姉妹を潰してはいけない

フィギアスケートジュニア選手の本田真凛・望結姉妹が、テレビ朝日系朝の情報番組『グッド!モーニング』で7月30日、31日の2日間にわたって特集されていた。

今回の特集は、フィギアファンの目から見ても特に不快感を覚えるようなものではなかったが、一方で今後のマスコミによる“アイドル化”が懸念される内容だった。(※1)

 

私は、浅田真央安藤美姫もマスコミの取材攻勢に“潰された”選手達だと思っている。

世界フィギアで複数回タイトルを取り、オリンピックでのメダル経験もある(これは浅田のみだが)選手に対して、“潰された”というのも失礼な話だが、もし彼女たちがアイドルスケーターではなく、フィギアスケート選手として純粋培養されていたら、更にすごい選手に育っていたのではないか?そんな想いがどうしても拭えない。

 

その点、羽生結弦は運が良かった。

彼が17歳で初めて世界3位に入った時、男子スケーターへの一般的な注目度はまだそれほど高くなく、加えて2位に入った高橋大輔の方がスケオタの関心度も高かった。

翌シーズンはそれほど目立った成績は残せず(それでもGPF2位、全日本優勝ですが……)、そして五輪シーズンでいきなりのブレイク。

しかし既にカナダに拠点を移していたので、日本で何かのイベントがある時以外は、特にマスコミの目を気にせず練習に集中できるだろう。

 

さて、本田姉妹である。

私が気になったのは、姉・真凛が4回転ジャンプ(言ってなかったけど、踏切から判断すると多分サルコウ)に挑戦していることだった。

今シーズン中には試合で入れたい、と言っている。

安藤美姫も14歳で4回転サルコウを決めてから注目度が急上昇した。

本田真凛はまだ12歳(中1)。

今シーズンは無理でも来シーズン終了までに決めれば、安藤美姫の記録を抜く、少なくとも並ぶことになる。

そうなった時のことを考えると空恐ろしい。

 

妹の本田望結はもともと子役としてブレイクした。

彼女は女優(もはや子役ではなく女優と言って差し支えないと思う)としても活躍しているので、報道が過熱気味になるのも分からないではない。

他の選手よりマスコミ慣れしているから影響も小さいだろう。

しかし、一フィギアスケート選手である姉・真凛や妹・紗来に対しても同様に扱うのはどうなのか?

 

フィギアスケーターにとって、知名度は上手く使えば武器になる。

彼女たちが、「私のこと見て見て!」というタイプで、注目されるのが大好きなら、それはフィギアスケーターとしての一つの資質だし、注目度に比例して実力も上昇していくと思う。

しかし日本人選手にはまだまだ「リンクで滑っている私」と「普段の私」にギャップがある選手が少なくないし、姉・真凛については「妹の七光りで注目されている」という部分が否めない分、そこを本人がどう捉えているかも気になるところ。

(実力だけでも注目はされていただろうけど、“本田望結の姉”という要素がプラスに働いている、という意味で。※2)

 

本田真凛・望結姉妹は、2022年、2026年冬季五輪の期待の星である。(※3)

彼女たちはこれからも、シニアの壁や体形変化など女子フィギア選手なら誰でも経験するハードルを越えていかなくてはならない。

マスコミや一般市民からの変なプレッシャーが、彼女たちの成長を阻害しないことを願うばかりである。

 

※註

  1. 兄の本田太一も実力者なんですが、姉妹に比べると圧倒的に注目度が低いところに「日本のマスコミって……」とモヤモヤする。
  2. 5つ子とかビッグダディとか、なんで日本人てこう“大家族もの”が好きなんだろう。本田兄妹が、日本人が大好きな要素を色々兼ね備えていることも注目理由の1つだと思う。
  3. 今のところ、私の中で平昌代表は、村上佳菜子宮原知子本郷理華の3人。もちろん、今後3シーズンでどうなるかは誰も分からない。